みやわきろく

思考のsandbox

実家を出ることにした

 タイトルの通りです。
 端的に言うと、実家にはもうわたしの居場所はどこにもなかった。居場所がないのに無理に戻ろうとしたから、無駄に苦しむ羽目になってしまった。

過干渉な母親

 きっかけは本当に些細なことでした。
 もともとルンバと暮らしていたこともあり、わたしが今の実家に持ってきた荷物はそう多くはありません。量が多いものといえばCD、かさばるのは箱入りのカメラ。あとはどうしても捨てたくなかったコンベクションオーブンが一番大きいかもしれない。

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 それらをもともと部屋にあったプラケースに収納していました。わたしもそこそこきれい好き(というか、ルンバを飼っていたので床に物を置かない習慣がついていた)なので特に部屋を散らかしていたつもりはまったくありません。ただ、遠征が続いたり残業が続いたりするとどうしても片付ける時間が取れないこともあります。
 そんなときは自分でわかるようにひとまとめにして一旦旅行かばんの中にしまっておく、机の上に整頓して置いておく、というようにしていました。収納は「片付いている」ということよりも、「何がどこにあるのか自分できちんと把握できる」ことが優先だと考えていましたから、この方が個人的にはとても合理的だったわけです。

 しかし、母親にはそれが「散らかしている」と映ったようです。

 ある日帰宅してみると、見覚えのない収納ケースが増えて、置いておいた旅行かばんがなくなっていました。収納ケースを開けると、かばんの中に入れていたはずのものが、見栄えだけはきれいに突っ込まれている。しかし言うならば「洗面用品と食材が一緒くたに入れられている」ような状態で、わたしとしてはあまりにも非合理的で理解できない状態です。

(またやられた!)

 思えば昔からそうでした。うちの母親は「片付けなさい」と注意する前に自分で勝手に他人のものまで片付けてしまう。10年間外で暮らしてみて、そのことをすっかり忘れてしまっていたのです。
 そして、「勝手に触らないでほしい」とお願いすると「してやったのに偉そうに言うな」「もう一生やらん」*1と逆上します。注意したら怒るということはわかっているので、神経を逆なでしないためにも何も言わず、ただ中身だけそっと片付け直しました。

 そんな出来事が2〜3回続き、「あるはずのものがなくなっている」回数が増えてきました。探して見つかればいいんですが、見つからないことも多々。おそらく勝手に捨ててしまっているのでしょう。ないと仕事に支障が出るとかそういう類のものではないのですが、毎度探す労力もかかるし、何よりもなくなってしまうことにショックも受けます。

(次また勝手に片付けられたら、もうやらないように言おう)

 言い方を考えれば怒らせないかもしれない。そう考えていたわたしが甘かった。
 ある日、新聞の折込チラシに近くの家具屋のものがあり、そこに三段チェストが安いと書かれていました。母親はそれを目ざとく見つけ、「こういうの買えばそこのゴチャゴチャしているのも少しは片付くでしょ」と言い放ったのです。

 いや、待てよと。
 そもそも、勝手に収納ケースを増やしたのはあなたでしょうと。

 モノの総量を把握しているのは、他でもないわたしです。はみ出している分にだけ目を向けて勝手に収納を決めるから乱雑になる。もともと総量にあわせた収納をどこかのタイミングで、自分で買い足すつもりでいました。先に用意されてしまった状態で後から家具を買えば、「せっかく買ってきたのに。無駄にするつもりか」と言われるのも目に見えています。それゆえ動こうにも動けずにいたというのに、なぜそんな言われ方をしなければならないのか。

「一度言おうと思っていたけど、散らかっているように見えてもわたしとしては理由があって置いているものだから」

 触らないでほしい、という言葉は聞いてもらえませんでした。

「せっかく教えてやったのに!片付けだってどんだけ労力かかると思ってるの!」
「片付けてっていうのまでは頼んでない」
「頼まれてませんね!!」 (←???)

 このようなやりとりをして、わたしは思いました。この人とは建設的な話し合いができない。

 片付いていないように見えて困るというのなら、手を出す前に一言いえばいい話です。けれどもそれができない。そうして勝手にやったことに対して、「労力がかかっている」と主張する。しんどいなら一切やらなければいいのに。
 こちらから「こうしてほしい」と話そうとしても、途中で感情的になられてしまってはもう何も言えなくなってしまう。出戻りで世話になっているのだからできるだけ手間をかけないように、と気を遣っていたものの、もう限界が来てしまいました。

 もちろん、住む上で実家に充分なお金は入れていました。しかしそれも6月分は突き返されてしまっています。家にお金をいれられないとなるとますます居心地が悪くなります。それならばもう、出ていく他ないですよね。



悲しかったのは何よりも「話を聞こうとしないこと」

 実家に戻ってから、ずっと違和感を覚えていたことがあります。
 それは、「母親はわたしに自分の仕事の愚痴を言うが、母親はわたしの仕事の愚痴に聞く耳を持たない」ことです。

 愚痴だけではなく、テレビを見ながらするような雑談も、母親は「へえ」「そう」くらいの相槌しか打たず、「興味ないんだな」と感じて話を打ち切ることも多々ありました。それでいて、妹の話には積極的に耳を傾けています。10年も別々に住んでいたなら仕方がないという部分もありますが、それにしたってもう少し聞こうとする姿勢を見せてほしかった。

 2年前に祖母が他界した際、一番後悔したのは「もっと話したかった」ということでした。

 祖母は亡くなる数年前から痴呆症になっていたこともあり、施設のお世話になっていましたが、それでももう少し顔を出せばよかったと今でも思っています。またはそれよりも前、大学を卒業してすぐの頃にももう少し祖母と会える機会を作れなかったのか。後悔ばかりつのります。

 そのように後悔した記憶がありましたから、せめて両親とはもう少し話す機会を増やして、後悔しないようにしよう。

 転職する際に関西へ戻る決心をしたのには、そういう理由もあります。
 しかし、わたしが何を話そうとしても、きちんと向き合って聞いてくれないのであれば、もう実家に残る理由はありません。


無言の日々

 ここ10日ほど、実家では無言のまま過ごしています。正直居心地が悪いし、何よりも巻き込んでしまっている妹には申し訳ない気持ちでいっぱいです。
 来週末以降にこっそり引っ越しますが、引っ越す際にも両親には何も言わず、妹にだけ手紙を残しておこうと思っています。


毒親の棄て方: 娘のための自信回復マニュアル

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*1:と言いながら、またやるんだよなあ…